飯古建設 有限会社

島をつくる、人をつくるオンリーワン企業へ挑戦

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島の将来を見据え伝統の定置網漁業継承、ブランド隠岐牛創出へ

 海のサムライと書いて、海士(あま)と読む。島根半島の沖合60kmに位置する海士町は、隠岐諸島の一つで、2400人の島民が暮らす小さな島だ。この地で唯一、総合建設業を行う《飯古(はんこ)建設有限会社》は、離島ならではの漁業・畜産業進出で事業を拡大。同時に島全体の産業振興、雇用創出に、強い志をもって取り組む“サムライ集団”といえる。

 1960年、現在の飯古利夫会長が創業して以来、島内の港湾・橋・道路の整備、崖崩れや津波などの防災対策工事を中心に手がけ、島民の生活基盤を支えてきた。また、自社に生コンクリート・アスファルト工場を構え、コンクリート、砂、アスファルトなどを販売するなど、島前地域で建設資材の供給基地という役割も担っている。異業種の漁業に参入したのは、1996年。当時、経営不振に陥った地元の漁業組合の要請で、不採算部門の定置網漁を買い取ったのがきっかけだった。社内に定置網事業部を立ち上げ、今年で23年。ここ数年は、海水温の上昇などで環境が変わり、スルメイカやマアジの水揚げ量が減少しているが、地元漁業を大きく支える事業に成長した。また、2004年には、構造改革特区認定の《(有)隠岐潮風ファーム》を100%出資で設立し、島内で仔牛の繁殖・肥育を一貫生産する畜産業に参入。黒毛和牛ブランド《隠岐牛》は、最初の5年間は赤字経営だったが、販路を東京に定めたブレない戦略が実を結び、09年度以降ほぼ黒字に転じている。

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「この地で建設業を存続できたのは、地域の漁業、農業、畜産業のおかげです」と異業種参入の理由を振り返るのは、19年4月、専務から代表取締役に就任した飯古晴二社長だ。2つの事業進出を決断したのは、前任の田仲寿夫社長(現・隠岐潮風ファーム代表)だった。「漁業と畜産に真正面から取り組んだ波及効果で、新たな建設工事の需要が生まれました。先代が、時代の変革の中で切り拓いた漁業は潰さない。一生懸命、やるのみです」と語る。

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代表取締役 飯古晴二氏

島内のインフラ整備を一手に担うやりがい

 近年は、海士町の玄関・菱浦港近くの緑地公園整備、マリンポートホテル横の海水浴場(人工海浜)の整備、御波地区災害防除工事などの施工実績がある。島内の工事は、着工から竣工(完成)までを自社で行う直接工事。ひとつの現場を社内一貫で仕上げる責任感をもとに品質を追求し、技術も向上。完成後の達成感もひとしおだ。工務部の現場作業員大野啓輔さん(43)は、入社17年目。地元の高校を卒業後、就職のため一度は海士町を離れたが、家庭を持ったら故郷に落ち着きたいと、飯古建設でUターン転職を叶えた。自動車板金工場で4年の実務経験があるが、土木建設業は未経験。しかし、日々与えられた仕事を一生懸命やるのみ!と、一つひとつの現場で丁寧に経験を積んできた。これまで関わった仕事で印象深いのは、2008年竣工の中里地区と北分地区をつなぐ「諏訪浜橋の拡幅工事」だ。幅4mの道路を6mに拡げることで、車2台のすれ違いが可能に。地元の人たちから「交通の利便性が高まった」と喜ばれた。

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大野さんは、入社前に車の大型免許を取得したが、現場作業で必要な免許・資格取得費用は、会社が100%負担してくれる。「入社後に建設機械、クレーン、足場、玉掛技能など、その都度、合宿免許などで取得しています。会社の支援体制は、大きな魅力だと思います」と話してくれた。工事は班長率いる全5名がチームを組んで現場を担当するが、尊敬する班長と出会い、仕事の目標にしている大野さん。プライベートでは、海士町子ども会の会長を務め、毎年隠岐神社で開催される伝統行事の《ちびっ子相撲大会》を開催するなど、地域活動にも積極的に参加している。

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建設部門 大野啓輔さん

建設部門

現在施工中の「産業廃棄物リサイクルプラント」で、トラックスケール(車と積載物の重量を計測する秤)作成に携わる大野啓輔さん。建設部門の守備範囲は、大がかりな湾岸・橋・道路整備から水道配管工事、排水工事、道路上の倒木撤去など幅広い。地域住民の要請にも、可能なかぎり対応している。

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刻々と変わる自然が相手“厳しいけれど楽しい”

定置網事業部
副漁労長 笹鹿(ささか)岳志さん

 定置網漁とは、沿岸部の定まった場所に網を設置し、入ってきた魚だけを獲るという自然に寄りそった漁法だ。400年以上の歴史があり、地元では「大敷」と呼ばれている。事業参入時はマイナスからの船出だったが、船舶や漁網を一新することで、経営も上向きになった。近年、稼ぎ頭のスルメイカとマアジの不漁が続くが、飯古社長は、海の環境まかせにしない。「最も重要な網の管理は、製網業者に指導を仰ぎ、ドローン調査をもとに、魚が獲れる環境整備に力を入れています。水産庁や町と連携しながら、自社で出来る努力は全てやって、それでもダメなら次の策を考えたい」と語る。副漁労長の笹鹿(ささか)岳志さん(48)は、2 012年入社。漁労長を支えながら、現場の他に事務業務も担当している。「定置網漁は、チームワークが大事。その点、仲間に恵まれていると感じますね」と話す。出身は鳥取県米子市。大学卒業後は、国内海外の小・中・高校の国語教師を18年経験。静岡県の国際バカロレアスクールが最後の勤務地で、妻・3児と共に移住した。

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海士町に興味を抱いたのは、隠岐島前高校の「高校魅力化計画」がきっかけだ。その後、飯古建設の漁師募集を知り、面接と2度の職場体験を経て入社に至った。「町の交流促進課や会社の親身な案内のおかげで、移住や転職の不安はありませんでした。当たり前に緑や海に囲まれる暮らしは、それだけで子育てになり、家族もすっかり馴染んでいます。漁師になって、身体が丈夫になるだけでなく、視力まで良くなりました」。朝4時半に起床し、勤務は6時から13時までの7時間。日の出と共に漁に出る仕事は、“厳しいけれど、楽しい”の一言に尽きると、ほほ笑んだ。

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定置網事業部

「定置網は海士町の文化でもあり、無くしてはならないもの」と話す副漁労長の笹鹿岳志さん。獲った魚の大半は、翌日のセリに合わせフェリーで境港に運ぶため、港での水揚げ・箱詰め・出荷作業もスピードが勝負。同時に地元客、鮮魚店、飲食店への小売りをはじめ、魚の組織細胞を壊さず生きたまま凍結する「CAS(キャス)技術」を活用した商品開発で6次産業に取り組んでいる《(株)ふるさと海士》にも鮮魚を卸している。9名の社員は、漁労長のアモウさん(ミャンマー出身)をはじめ、ここ海士町で定置網漁師を生業にする生活スタイルに魅力を感じ、Iターンした仲間が集まっている。

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1頭1頭に愛情をこめ隠岐産のブランド牛を

 2001年からの公共事業削減の影響で、建設工事の売り上げ額が3年間で半分近くまで減った飯古建設。町全体も活気を失う中あえて目指したのは、離島の地の利を生かした畜産業を興し、地域と社員の雇用を守ることだった。04年設立の《(有)隠岐潮風ファーム》は、隠岐島内で生まれ育った黒毛和牛を、昔ながらの自然放牧と牛舎管理で肥育し、《隠岐牛》ブランドで東京食肉市場に出荷している。06年に3頭を初出荷し、たちまち高評価を得たが、市場から「ブランド化には月10頭の出荷が必須」と言われ、品質のバラつきを無くすための試行錯誤が続いた。その後、約10年で1534頭を東京市場へ出荷。そのうちの8割以上が、肉質等級A4~A5ランクの高評価を受けるまでになった。

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現在、都会からのIターンも含め16名の従業員が、仔牛の繁殖から肥育、出荷まで、愛情と手間暇をかけ、隠岐牛を育てている。海士町出身の安田勝さんは、入社10年目の32歳。昨年、場長に抜擢され、ファーム内の仔牛101頭、繁殖牛204頭、肥育牛450頭の管理を統括している。前職は、町の森林組合。実は子供の頃から牛が苦手で、その苦手意識を克服したいとチャレンジした職場が、隠岐潮風ファームだった。「誕生から30カ月を目安に、未経産の雌牛を出荷します。仔牛から育てるので、病気をしないよう健康面や餌やりには特に気を配っていますね。『良い牛をつくろう』と、スタッフみんなで頑張っています」と話す。入社後、出荷作業のために大型免許を取得した。毎月、12トントラックに12頭の隠岐牛を載せ、菱浦港からフェリーで本土へ。スタッフみんなで育てた牛の重みを感じながら、東京・芝浦の食肉市場に送り出している。

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(有)隠岐潮風ファーム
場長 安田勝さん

(有)隠岐潮風ファーム

海士町豊田の丘陵地に拓いた《(有)隠岐潮風ファーム》は、従業員16名。放牧した牛は、潮風の中でのびのびと大らかに育つ。18年から場長を担う安田 勝さん。個々の牛の成長に合わせた餌やりがこだわり。島内の休耕田約10haを活用し、牧草を自社栽培している。

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飯古建設 有限会社
業種
総合建設業
事業
内容
総合建設業 生コンクリート製造販売 定置網漁業
創 業 昭和35(1960)年5月
代表者 代表取締役 飯古 晴二
社員数 49名(男44名 女5名)
〒684-0404
島根県隠岐郡海士町大字福井387-2
TEL /08514-2-0232
有限会社隠岐潮風ファーム

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様々な人とコミュニケーションをとるのが好きな方

辛抱強く、やる気をもって取り組める方

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