株式会社 キグチテクニクス

未来のものづくりを創造 世界を舞台に活躍

世界が認める高技術で人々の安心安全を支え、最先端材料開発にも貢献

 普段何気なく乗っている車や、子供たちが公園で使う遊具。当たり前になっている“安全”の陰には、数えきれないほどのテストが行われていることをご存じだろうか。《株式会社キグチテクニクス》は、身近な遊具や自動車を始め、飛行機やロケットなどの航空宇宙、火力発電所などのエネルギー業界で使われる金属や複合材などの安全性をチェック。国内外の“ものづくり”を支え、私達の暮らしに安全・安心を生み出している。さらに未来を創る最先端の技術にも大きな力を添えている。

 1961年、“鋼の町”として知られる島根県安来市で創業。日本刀の研磨師として高い評価を受けていた初代が《日立金属株式会社》安来工場長に高級特殊ヤスキハガネの研磨を依頼されたのがきっかけだった。その後、手作業による研磨に加え、機械を用いた試験片の切削や研削も受注し始める。

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 試験会社としては後発組だったことから、ISOマネジメントシステムなどの国際規格を積極的に取得する戦略を取った。2009年には航空宇宙に特化した国際規格《JISQ9001》にアップグレードし、航空宇宙産業界へも進出。翌年には同業界での国際的な認証プログラム《Nadcap(ナドキャップ)》も得て、国内外の大手企業からも注目されるようになった。ゼネラル・エレクトリック(GE)、ロールス・ロイスなど世界3大航空機エンジンメーカーのすべてから認証を受けているのは国内唯一。世界を見渡しても、数少ないという。しかし業界の技術進歩が著しい中、既存の規格のみに依存しているだけでは一層の発展が望めない。「新材料が次々と開発され、従来の規格が追い付かないものもあります。そのためメーカー各社らに弊社に来てもらい、新たな試験方法を一緒に開発することも試みています」と営業部の武久浩之本部長。同社員は、JISの規格を決める委員会のメンバーにも入っているほか、JAXAの複合材研究センターにも派遣されている。社外で得たトップクラスの研究や最先端の規格を社内に還元し、更なる技術力アップを重ねている。

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大手航空機メーカーの研究技術職から移籍、市場を良く知る武久部長は、「うちは世界を見渡してもかなりハイレベルの仕事をしています。社員は誇りを持ってほしい」と話す

イメージカラーのグリーンを生かしたハイセンスな本社

一貫受注体制で競争力獲得 積極的に設備投資を推進

 同業他社に負けない特徴的な強みがもう一つある。試験素材の切り出しから熱処理、加工、試験評価まで、全国でも数少ない一貫受注体制を築いていることだ。高品質、短納期、低コストの実現を可能にし、国際的な競争力を得た。年々増加する国内外からの受注に対応すべく、設備投資にも積極的に取り組んでいる。業界有数のサプライヤー、米MTS社の試験機は100台規模で所有、アジア圏トップの設置台数を誇る。2019年2月には、ワイヤー放電加工機を集約・増設した新センターを設立。センター内には、航空機や自動車などへの導入が進むCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を加工する設備も集約した。

 海外進出を視野に入れてキグチアメリカ法人も設立。名古屋には、CFRP製の試作部品を作るためのラボを建て、ものづくりの段階から関わるというチャレンジを試みている。武久本部長は、「守りに入ったら生き残れない時代。10年20年先でも成長できる企業であるためには、日々進化し続ける必要がある」と将来を見据える。

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世界一の品質を世界に売る

 製品の部品や材料の安全性のデータを取るために、最初に必要な工程が試験片の製造だ。顧客から提供された素材から、指定の部位をワイヤー放電加工機や鋸盤などで切り出し、必要に応じて熱処理を行って小さなピースに加工する。製造部製造二課長の内田博之さん(32)は、「アルミや鉄など誰もが知っている材料部品だけでなく、まだ名前すら付いていない世界最先端の素材に触れることも。誰も手掛けたことがない加工に挑む難しさを痛感する一方で、自分たちの仕事が、日本や世界の材料開発を担っているという誇りも感じています」と、胸を張る。
 米子高専卒業後、他社で約4年半、金属部品を研究していた内田さん。仕事でキグチテクニクスを訪ねるたびに新設備が増え、スタッフが生き生きと働いている様子を目の当たりにしてきた。「成長企業だなあと感じていました」。2012年に入社後は、《国立研究開発法人物資・材料研究機構》(NIMS、茨城県つくば市)に出向して超合金を研究。その後、試験部や製造部の業務を行いながら、同社の《超合金総合研究所》設立に当初から携わってきた。

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 「研究所設立は国の補助金も含めると数億円規模の事業。平社員の僕らが補助金申請から設備開発まで責任を持ってやらせてもらえたことは、非常に勉強になり、財産になりました。うまくいかなくて心が折れそうになったこともありますが、上司らに支えてもらいました」と内田さん。3社共同で新開発した真空熱処理炉は、火力発電所や航空機関係の超合金タービン部材の熱処理を担う。最高1500度の高温での熱処理と、1分間に300 度というスピード冷却を行える世界にも例がない高性能設備だ。「世界一の品質を、世界に売っていきたい」。やりがいに満ち溢れた表情を見せた。

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世界にも例のない高性能の真空熱処理炉を抱える同社の《超合金総合研究所》。担当する製造二課長の内田博之さんは、火力発電や航空機関係の超合金タービン部材の新素材開発にも貢献、海外へのアプローチも視野に入れている。「毎日がやりがいにあふれています」

正確なデータで安全を担保

 内田さんら製造部が作った試験片は、試験部で材料特性や組織などを調べていく。広島大学で材料力学を学び、材料試験の経験もある松岡駿輔さん(26)だが、「企業と大学の研究室では、試験に対する姿勢がまるで違う」と言う。「顧客からの依頼では、材料の予備がなく、失敗が許されないケースも多い。限られた時間と材料で、正確なデータを出すことが求められる」と試験業務の重要性を語る。
 試験部に配属されてすぐ、大手メーカーの依頼を受け、松岡さんは同僚2人とゴムの評価試験に携わった。「お客様と話し合いを重ねながら試験の方法から探っていきました。1年目で大変でしたが、数カ月を経て正確なデータ採取に至れた時は達成感がありましたね」。10月からは、金属材料に繰り返し荷重を加え、実際に使われる環境下で壊れずに耐えられるかどうかを測定する疲労試験を担当。「試験機は海外製なので説明書もすべて英語で最初は大変でした」と苦笑いしつつ、「山陰にいながら国内外の大企業と関われる機会はなかなかない。トップ企業と関わって勉強を重ね、将来的には新たな試験方法を提案できるような存在になりたい」と意気込む。
「試験に対する姿勢と、設備の充実度がトップクラスの企業」と大学の恩師に推薦されて就職を決めた疲労試験課の松岡駿輔さん。「尊敬できる上司や先輩に刺激を受けつつ、勉強できるのが楽しい」と話す

若手から挑戦できる職場

 理系出身者が多いように見られがちだが、文系出身や異業種からの転身も少なくない。松岡さんの上司で疲労試験課金属材料係係長の齋藤賢一さん(37)は、地元高校商業科卒業後、警備会社勤務を経て入社した。「当初は不安でしたが、入社前から熱心に教えてくれる先輩方に接し、勉強を重ねていくうちに自信も付いてきました」。試験業務は、誰が行っても同じ結果が出るといったサイエンス性が重要だ。しかし、前例のない試験の場合は、試験方法自体を模索していくことも要求される。「マンションの屋上にあるフェンスが台風で吹き抜け内に落ちたため、強度の調査を依頼されたことがあります。経験がないケースだったので、顧客と議論を重ね、対応していきました」。

15人の部下を束ねる立場にある齋藤さんは、社員のスケジュールや試験機の工程管理なども任されている。「段取りを変えたり、新たな設備を入れたりすることで機械の稼働率が上がることもあります。未知なことに挑戦しやすい会社なので、積極的に提案しています」と話す。AIやロボットなどを活用した試験業務の可能性にも挑みたいという。

 キグチテクニクスは国内外の名だたる企業と肩を並べて、有志団体《CARTIVATOR》らが目指す“空飛ぶクルマ”開発プロジェクトに参画。自動車メーカーの世界的カーレース優勝にも貢献するなど、世界をまたにかけた仕事を次々と手掛けている。一方で、県や地元企業・大学と連携し、地域の人材育成や産業振興にも注力している。島根の端っこから世界、そして宇宙に羽ばたくキグチテクニクスから目が離せない。

異業種から転身した疲労試験課金属材料係係長の齋藤賢一さん。各種資格を取得してスキルアップを図っていけることも、キグチテクニクスを選んだ理由の一つだったという。「やったことがないことにチャレンジでき、若手でも意見が通りやすい風通しの良い会社です」
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株式会社 キグチテクニクス
業種
製造業、検査業
事業
内容
試験片の切り出し、加工から試験まで
創 業 昭和36(1961)年11月1日
代表者 代表取締役 木口 重樹
社員数 194名(男160名 女34名)
〒692-0057
島根県安来市恵乃島町114-15
TEL/0854-22-2619
関東事業所
中部事業所

求める人材像

飛行機、車、機械いじりが大好きな方

浅くても、幅広い知識を持っている方(材料、機械、電機、プログラミング)

提案力があり独創性豊かな方

お客様の立場でものを考えられる方

諦めない姿勢とこだわりを持ち、粘り強く取り組める方

簡単に「できません」といわず、明るく、色々な提案ができる方

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