島根中央信用金庫

地域と共に生きる地域密着型金融機関

経済効率でなく、地域貢献を優先

 銀行と信用金庫の違いをご存知だろうか。どちらも預金や融資などを行う金融機関に変わりない。しかし銀行が業務範囲などに制限がないのに対し、信用金庫は取引の対象が地域の中小企業や個人に限られる。地域密着型の非営利金融機関なのだ。「株主の利益を求めざるを得ない銀行と違い、地域の企業や住民への貢献を最優先に考えるのが信金。経済効率だけでなく、地域全体の利益を考えて支援するのが使命なのです」と胸を張る《島根中央信用金庫》の福間均理事長(63)。財務省官僚として長らく中国地方の中小金融機関を受け持ってきた経験から、「経営理念が違う銀行の真似をしてもダメ。信金の強みを打ち出せば、採算が取れ地域も元気にできます」と断言する。その言葉通り、2020年3月末の預金積金は、創立以来2年連続過去最高の期末残高に。本業の収益力を示すコア業務純益、当期純利益共に過去最高益を更新した。

 島根中央信用金庫は06年、《出雲信用組合》と、大田市に本店があった《旧島根中央信用金庫》が合併して、今の体制となった。6年前、経営のかじ取りを担うことになった福間理事長は、信金の強みを前面に出した改革を次々と実施。その一つが、廃止していた江津支店桜江出張所の復活だ。さらに全ATMは、365日8時から20時まで使えるよう見直した。「隣店舗まで数百メートルの都会と違い、10キロ以上離れている地方では、地域住民の被る不利益が多過ぎる。信金は、生産性や効率だけで経営してはいけないのです」。

 金融機関である限り、利益追求は不可欠であり、そうでなければ地域還元もできない。同庫は長けた運用力と業務効率化などで、高い収益を誇る。銀行収益を測る指標の一つ「総資金利ざや」は、預金積立残高が同規模の信用金庫で比較すると、全国でもトップだ。快進撃の要因として、福間理事長が真っ先に挙げるのが、地域密着。「私達は、顧客の性格や誠実さ、人間関係など決算書の数字では分からない情報を広く深く得た上で融資を判断します。営業先でお茶を頂いて話して帰るだけでもいい。そうして築いた関係がいつか仕事につながる。これが信用金庫の取引の根本なのです」。

アイデアと実行力に富む福間理事長。今春は、ロゴ入りマスクケース4万枚を作った

町のシンボルを川本支店として復活

老朽化した支店の新装と、町のシンボルの復活の両方を狙ったのが、旧JR石見川本駅舎に移転オープンした川本支店だ。(写真上/右)切符売り場は応接室として活用、仕舞い込まれていた駅名標も引っ張り出してきて飾るなど、随所にかつての面影を感じさせるアイテムをあしらった。支店内部はセキュリティ万全に改修している。

顧客の利便性を優先した新松江支店

ホテルや金融機関など高層ビルが立ち並ぶJR松江駅前に、あえてコンパクトな店舗を新築移転。一等地にも関わらず、駐車場はゆったりしたスペースを確保して、顧客の利便性を最優先した。石見にルーツがあることから、外壁には当地の特産品を彷彿させる瓦の陶板を使用。地域愛を建物にも投影した。

 今春以降、世界中を席巻している新型コロナウイルスは、同庫の顧客である地域の中小企業も直撃。信用金庫としての立ち位置が、今まで以上に問われる事態となった。同庫は9月、法人で最大500万円、個人で100万円までのコロナ緊急対応融資をスタート。売り上げ減少幅などの要件を設けていないのが特徴だ。「国や自治体による融資制度は大量にあるが、基準を満たさない限り法的に借り入れることはできない。網から漏れる企業も支えたいという思いでした」と福間理事長。一方で、顧客の借り過ぎにはブレーキをかける。「無利子で最大4000万円という国の融資制度もある。しかし将来の返済で首を絞めることになっては意味がない。貸して自庫が儲けるのではなく、顧客の将来を見据えて支援したい」。あくまでも、地域の顧客を守ることに徹しているのだ。

 金銭面以外でのサポートにも注力。県内の事業所数が年々減少し、事業継承の重要性が叫ばれる中、企業と人材のマッチングを図る業務を進めている。「地域の衰退を止めて、元気に。それが地域と共に生きる信金の姿だと考えています」。

幅広くキャリアを積める制度充実

今年から、25歳までに、窓口、融資、営業の3業務を誰もが経験し、同じキャリアを積める「フレッシャーズプログラム」をスタート。個人の資質を伸ばす研修に力を入れ、出産や育児による休業を勤続年数に含めるなど、実力さえあれば昇進できるシステムも整えている。産休育休復帰後の離職者は10年間ゼロだ。

収益は、高い利息で地域に還元

預金積金が同規模の信金と比較すると、同庫が顧客に支払っている利息高は計約2億円も多いという。今秋には、大手銀行の多くが0.01%程度の定期預金金利を、期間5年で最大年0.33%に設定。「高い預金金利を付けて、お客様に還元する。それが信金の最たる地域貢献ですから」と福間理事長。(2020年12月1日現在)

困った時に頼ってもらえる存在に

川本支店営業担当 安東 七海さん(22)

美郷町出身。川本町の島根中央高校卒業後、2017年に入庫。独自に顧客ノートを作り、オンリーワンのサービスを目指している。

  入社4年目の安東さんは、支店の窓口担当を経て現在、営業として管内の個人宅を回っている。「取引のない方の家にもお邪魔することがあり、最初は心臓が飛び出るほど緊張しました」と打ち明ける。笑顔を意識し、方言を使うなど相手がリラックスしながら話を聞いてくれるよう心掛けると、顧客からのニーズも引き出せるようになった。「明確な用件がある窓口のお客様と違って、ご自宅に居られる方には会話の中から、お手伝いできることを探し出して商品を提案しています」。

 2020年は新型コロナウイルスに加え、江の川氾濫による水害も発生、管内は相次ぐ苦難に見舞われた。顧客には、パソコンやスマートフォンを持っていない高齢者も多い。安東さんは各種支援制度を勉強し、情報を収集してまとめた資料を使って分かりやすく説明、手続きを手伝うこともあった。高校の先生に勧められるまでは就職先として金融機関を意識したこともなく、人と話すことも得意ではなかった安東さん。「随分外向的になりました。困った時に頼ってもらえる存在になりたい」。

営業を担当する女性職員には、雨の日も濡れない屋根付きバイクを支給。管内のほとんどを自転車かバイクで回る安東さんは、「荷物をおけるのが楽です」と笑顔を見せる。昨年後輩ができ、自らのスキルアップへの意識も一層高まりつつある

創業から発展までサポートできる顧客のパートナーに

松江支店営業担当 山本 健介さん(24)

大田市出身。2018年入庫。顧客との会話の糸口をつかもうと、銀行を舞台にした人気テレビドラマや、新聞の経済面をチェックするのに余念がない。

 個人取引先中心に営業を担当していた山本さんは、新型コロナウイルス感染拡大による中小企業支援の需要が高まったことを受け、法人担当に配置換えとなった。「市内でクラスターが発生し、市街地のあちこちから『キャンセルが相次いでいる』『予約が入らなくなった』などの悲鳴が上がっていました」。1軒1軒取引先を訪問して状況などをヒアリング、困り切っている事業主に各種支援制度などを説明し、必要な時は申し込み方法をアドバイスした。「制度を知らなかった事業者も少なくなく、『助かった。ありがとう』と言われました。何とか持ち堪えて欲しい」。

 短大卒業後は大阪で他業種に就職したが、結婚や育児を意識し始めると、故郷の環境の良さが改めて思い出されてUターン。「地元で働くなら地元に役立つ仕事を」と信金を選んだ。営業先では、会社名の由来をたずねるなどで会話の糸口をつかみ、経営者の懐に入れるよう努力。将来は、創業から事業発展までサポートできるような、顧客のパートナーを目指している。

「電話では伝わりくいことが少なくありません」と山本さん。「Face to face」を心掛け、コロナ禍中でも、感染予防をした上で顧客の元に熱心に足を運んでいる。今の目標は、上司のように会話の力で顧客の本音をキャッチすることだ

いろいろな人に携わって地域の発展に貢献できる仕事

本店営業部預金窓口担当
雄副 貴裕さん(23)

出雲市出身。甲南大学経営学部を経て2020年入庫。小学2年生から大学まで野球を続け、中央しんきん野球部にも所属する。

 出雲で生まれ育った雄副さん。県外の大学に進学した経験が、改めて地域に目を注ぐことになった。「帰省するたびに店が増えていて活気を感じる一方で、大学の友人たちには出雲が認知されていなくて。信金なら、地域の発展に貢献できると感じました」。顧客の入出金や振り込みなどのサービスを行う預金窓口を担当する。当初は、後ろを振り向いて先輩に尋ねながらの接客が続いたが、最近は顧客に背中を向けることが減った。「お金という大事なものを預かる仕事。わずかなミスがお客様に迷惑をかけ、信金の信頼も損なうことになるので気が引き締まります」。

 同庫には、新入職員を先輩3人がサポートする教育プログラムがあり、同僚として信頼関係を築きながら互いに成長できる体制が整っている。アイテムの一つが、一冊のノートだ。「業務内容や困っていることなどを書くと、先輩からコメントが返ってきます。気にかけてもらっていることが実感できるうえ、文字として残るので振り返りもできます」。目下、地域の元気を支える信金マン修業中だ。

“金融機関の顔”ともいえる最前線の窓口で、顧客に対応する雄副さん。店の印象を左右しかねない重要なポストだ。将来は、営業職にも興味を持つ。「窓口以上にお客様とお話できる機会がありそう。いろんな仕事に挑戦したい」
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島根中央信用金庫
業種
金融業
事業
内容
信用金庫法に基づく金融業務全般(預金窓口業務、融資業務、為替業務、営業業務、本部業務など)
創 業 昭和23(1948)年9月18日
代表者 理事長 福間 均
職員数 274名(男149名 女125名)
〒693-0001
島根県出雲市今市町252-1
TEL/0853-20-1000
出雲市内(11店舗)
松江市内(2店舗)
大田市内(4店舗)
江津市内(2店舗(出張所含む))
邑智郡内(4店舗)

求める人材像

島根のことが大好きで、島根のために何かできないかと思ってらっしゃる方

人と話すことが好きな方

お客さま一人ひとりの話をしっかり聞こうとする方

様々なことに興味をもち挑戦する方

失敗を恐れず、最後までやり遂げる方

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