株式会社 日本マイクロシステム

アイディアと技術力で全国に躍進するエンジニア集団

顧客の課題に応じたソリューションを提供

 昭和58年、髙島主男社長含む3人の技術者によって設立された《株式会社日本マイクロシステム》は、《電機基板検査治具》の設計製造を行う会社としてスタートした。基板検査治具とは、工場の生産ラインでプリント配線などのはんだ付けや回路パーツの機能を確認するツール。電子部品が不備・不具合なく正しく機能するかを検査するものだ。

 「私たちは“自分たちで作り上げる”をモットーに、お客様の要望に応えながら着実に技術力を伸ばしてきました。ひとつの依頼に対して誠心誠意で応え、高品質の実績と信頼を築いて次の開発チャンスを生み出しています」と話す髙島社長の言葉の通り、創業以来、主にものづくりの現場で活躍する製品を手がけ、着実に事業を拡大してきた。現在は、組込系、FA(工場自動化)、ファームウェア開発を手がける《ソフト開発課》、機械装置・治具の設計製作から電気設計配線、回路設計など、依頼から設計、製作、納品まで社内で一貫して行う《メカテック(ハード)開発課》の2部門で構成。社員それぞれが多分野にわたる専門技術を備えるエンジニア集団として、首都圏や関西など、全国に多くの取引先企業を抱えている。

 会社の成長に伴い、社員数も76人にまで増えた。令和2年は手狭になった本社を米子市高島から同市夜見に移転。社内のコミュニケーション促進のため、ワンフロアに各課を配置し、所属する課が違っても顔を合わせられる構造にした。「たとえばソフトウェア開発にしても、お客様とのコミュニケーションがとれなければ相手の要望を理解し、形にすることはできません。業務では9割が打ち合わせで、プログラミングは1割ほど。それくらいコミュニケーションは大切です。その中で新たなアイディアも生まれますし、何より、楽しく仕事ができることが一番」と髙島社長はほほ笑む。

髙島主男社長。全国にある取引先は紹介されたものが多く、業界での信頼の高さをうかがわせる

中央の大きな3つの建物と、道路を挟んだ向かいの4つ窓のビルが新たな本社

日産とライセンス供与が開発の新たな道に

 近年は自社製品開発にも力を入れ、特に平成28年に《日産自動車㈱》とライセンス契約を結んだことは、メカテック部門の自社製品開発への大きな足がかりとなった。これにより自動車の樹脂製パーツを自動供給する《Orbit feeder(オービットフィーダー)》をはじめ、金属製ボトルナットの自動供給装置や、工場内で部品や材料を自動で搬送するAGV(無人搬送車)を監視するソフトウェアなどの商品化が実現。開発部部長の尾見賢司さんは「鳥取県の中小企業が、日産と直接製品づくりを行うことは非常に貴重な経験。現場に行き、状態を見るのは大変勉強になり、この経験を吸収した人がさらに新しい世代を育てていきます」と手応えを感じている。

 これらの製品はもともと、工場内の課題解決のために、現場の人間が身近な材料から工夫して生み出したものだ。オービットフィーダーの元になった装置は、さまざまな車種を一本のラインで生産する日産の混流生産方式の中で、作業者が車種に応じた必要数のパーツを正確に手にできるようにと開発されたもの。何と台所用ボウルなどが使われていた。

「積極的にスキルを身に付けたい人は大歓迎です」と開発部部長の尾見賢司さん

オービットフィーダーの開発者自らが日本マイクロシステム本社へ足を運び、開催したワークショップ。

 商品化するにあたり、日産側にヒヤリングしてデザインや機能を改善していったが、開発チームのひとりでメカテック開発課の坂根翔太さん(38)は「金属と違って樹脂製パーツは柔らかくて軽いので扱いが難しかったです。ボウルの形状だからこそうまく機能している、というようなことも多々あって頭を悩ませました。チームの垣根を越えてアイディアを出し合ったり、部品の気持ちを想像したりして(笑)、商品化することができました」と開発秘話を語る。坂根さんは米子市の出身。前職は大阪の機械設計専業の会社で、自動車部品の商品開発に携わり、この装置の開発にその経験が役立った。「ただ、自動車部品はたくさん数があり、さらに分業化が進んでいたため、ごく一部の部品設計のみの担当でした。商品開発の全体を見渡せる仕事がしたいと、この会社に入りました」と坂根さん。現在は自社製品開発のほか、メーカーの工場設備の設計を手がけている。「お客様の要望を聞き、求めている装置を設計するのは、前職とはまったく違う知識を使います。大変ですが刺激でもあり、毎日が楽しいです。経験を積んで、設備設計を一から任せてもらえるように勉強中です」と目を輝かせる。

坂根さん

技術者たちの発想力が製品を形作る

オービットフィーダーの開発では、チームの垣根を越えてアイディアを出し合った。日産との間で研修やワークショップも開かれ、坂根さんは「開発者の話や、現場の生の声を聞けたことは、とても参考になりました」と話す。

顧客のダイレクトな声がやる気の源に

 ソフト開発課の自社開発製品として平成27年にリリースした日曜大工向け設計用CADソフト《caDIY3D(キャディースリーディー)》は、アップグレードを重ねながら、DIYブームを追い風に着実にユーザーを増やしている。一般のCADソフトと異なり、ホームセンターで売られる板材を図面に追加し、長さや幅を変更しながら、出来上がりの形状を立体でイメージできる。DIYが趣味の尾見部長が企画し、使い勝手の良さを追い求めて開発したとあって操作性はシンプル。一部の中学校の技術課程にも導入され、生徒たちは説明がなくても2時間ほどでマスターしている。

直感で操作できるシンプルさが評判を呼びユーザーが拡大

パソコンの画面上で材料を選んで組み立てるだけで、立体の設計図が仕上がる《caDIY3D》。紙に設計図を描く手間がなくなり、気軽にDIYを楽しめる。DIY専門誌とのタイアップ企画でコンテストが開催されるなど、愛用者を増やしている。

 ソフト開発課の野浪尚哉さん(26)はプログラマーとして平成29年に入社し、このCADソフトの開発チームに加わった。野浪さんは米子市の出身で、鳥取大学工学部知能情報工学科(現・電気情報系学科)から新卒で入社。大学で学んだプログラミングの知識を今の仕事に生かしている。「自社製品なのでお客様からの問い合わせに直接対応することがあり、生の声を聞けるのは貴重な経験。『なるほど』と思うような意見を聞けて、修正であっても楽しいですし、感謝の言葉をもらえたときはうれしいです」とやりがいを語る。本社移転前は作業スペースがかなり限られていたが、現在は余裕が生まれ「チームの作業の効率化を進め、チーム全体の実績を重ねて会社に貢献できれば」と意欲を燃やす。

周囲に気軽に相談できる人間関係

自社ソフトの《caDIY3D》開発チームの野浪さん。「わからないこと、困ったことがあれば周囲の先輩たちがサポートしてくれる環境」と話す。野浪さん自身も後輩や社内の作業をサポートしたり、効率化の提案をしたりしているという。

 静岡県の木材加工会社と提携し、ソフトから注文すると設計図どおりにカットされた木材が配送される新サービス《Kicori(キコリ)便》もスタート。尾見部長は「請負の仕事はどうしても取引先に左右されますが、自社製品があればコロナ禍のような状況下でも何かしらのプロモーションができますから、自社製品開発は進めたいところ」と方向性を話す。

設計図通りにカットされた木材を配送する新サービス


新サービスの《Kicori便》は、ソフトから直接注文すると、設計図通りにカットされた木材が指定先住所に配達されるので、届いてすぐに組み立て作業に入ることができる。写真のデッキチェアは実際に《caDIY3D》で設計したものを組み立てた。

充実の教育体制で技術者を養成

 電機・食品・医療・農業分野など、全国に取引先を抱え、同時に独自の商品開発を進める企業力の背景には、エンジニアたちの個々の技術力、発想力がある。日本マイクロシステムでは入社後3年間は、本人の希望と適正を考慮し、年単位の教育プログラムとOJTでじっくりと育成。研修や資格取得のサポートも行う。「開発会社なのでアイディアが勝負。技術者の養成には特に力を入れています。目指すのは100人企業。技術者を雇用して、人が思いつかないことを形にしたいですね」と髙島社長。新社屋での体制を整え、新たな躍進が始まろうとしている。

整った社内環境で生き生きと活躍


新社屋は広々とした環境で余裕を持って作業できる。ソフトのプログラムが完成すると、まずは社内プレゼンが開かれ、活発に意見交換が行われる。社内のレクリエーションも盛んで、社員同士のコミュニケーションを深めている。

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株式会社 日本マイクロシステム
業種
情報通信業
事業
内容
ソフトウェア開発、電子/電気機器設計・製造、機械設計・製造
創 業 昭和58(1983)年4月27日
代表者 代表取締役 髙島 主男
社員数 76名(男63名 女13名)
〒683-0851
鳥取県米子市夜見町2947-3
TEL/0859-46-0883

求める人材像

失敗を次の進歩に生かせる人!

やる気のある人!

ものづくりが好きな人!

ソフトウェア開発を希望される場合は(言語問わず)プログラムを完成させた経験があると良いです。

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