今井産業 株式会社

世界で唯一のものを生み出す建設業の醍醐味

世界で唯一のものを生み出す建設業の醍醐味(今井産業 株式会社)

“住”を通じて感動を生み、地域を支え、未来を創る

 一見、同じようなビルや道路に見えても、全く同じものは一つとしてない。地形や地質、街並みや気象条件など現場を取り巻く条件は工事ごとに異なり、使う工法や材料、道具も変わってくるからだ。「世界で唯一のものを造れる。それが建設業の醍醐味です」。総合建設メーカー《今井産業株式会社》の今井久師社長(58)の言葉は、誇りと使命感にあふれている。

 初代が1928年、山を購入する蓄財のために金物店を創業。その後、製材業と建設業を二本柱に成長し続けた。しかし72年、記録的な江の川大水害で、本社社屋と製材工場が被災。会社存続が危ぶまれる中、郷土復興への思いを胸に、土木建設業を柱にした事業を展開し始める。被災の苦しみを実感しているゆえ、復興への想いもより強い。「安心して住みよい地域を作るのが我々の仕事。しかし災害発生時には、寝食を忘れ、全力挙げて復興に力を注ぐ。暮らしになくてはならない“住”を通じて、地域を支える仕事です」。

「寝床では、海外進出している夢も見るんですよ」と笑う今井社長

世界で唯一のものを生み出す建設業の醍醐味(今井産業 株式会社)

 東京からの移動時間距離が全国で最も遠く、都市部への人口流出も進む江津市。そんな不利な条件下を逆手に取って、同社は早くから東京や広島へも進出し、年間売り上げは150億円を超える。鍵を握るのが、挑戦心と先見性、そして地域への想いだ。「地域を守るためにも会社の発展と、人材確保は欠かせない」と今井社長。守るために攻めるのだ。紹介から始まった都市部での仕事は、実績を重ねて、信頼を獲得。高層マンションや総合病院など数々の大規模建設を手掛けている。当初所長含め2人しかいなかった東京・広島支店は現在20人以上の大所帯となった。新入社員の確保に力を注ぐ中、昨秋には初めて、ベトナムからの高度人材2人を採用。公共・民間の仕事を休みなく請け負い、地域の土台作りを担う同社にとって、同じ志を持つ仲間を増やすことは、非常に重要なのだ。社として一貫した教育体制や人材交流に力を入れ、九州や関西へのエリア拡大も狙っている。

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 地元では、江津市新庁舎建設(3社JV)や、山陰自動車道整備などの大規模プロジェクトを複数展開。今夏再度見舞われた江の川水害の復旧工事も急ピッチで進めている。地域を元気にする取り組みは、本業だけではない。昨秋には、日本初の市街地レースとして注目を集めた《A1市街地グランプリGOTSU2020》の成功を牽引。24年のパリパラリンピック出場を目指す川本健太選手(卓球)や、浜田市を本拠地とするサッカーチーム《ベルガロッソ浜田》のメインスポンサーも務める。石見神楽が盛んな地域柄、伝統芸能を担う社員らのサポートも惜しまない。

 炎天下で真っ黒になって働く社員らを「うちの宝」と自慢する今井社長。働きやすい仕組みを作るのは経営者の使命として、ICT活用で省力化や、現場の安全強化を進めると共に、社宅整備など社員の環境向上も積極的に行っている。「現場所長として責任を担える仕事から、十数人のスタッフで創り上げる大規模プロジェクトまで様々な仕事を経験できるのが弊社の特色。企画設計からアフターケアまで一貫して地域を守り、よりよくする。未来に残せるものを重ねていける仕事です」。目に見える建物や道路だけでなく、感動を生み、自ら感動を感じられる―それが、今井産業の担う建設業の最大の魅力なのかもしれない。

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地図に載るような建築物も手掛けてみたい

 「この家はワシが建てたんじゃ」。小さい頃から大工だった父親に自慢話を聞かされ続けたことが、建築方面に興味を持つきっかけに。一般住宅からマンションや公共施設、商業ビルなどの大規模な建築物まで、県内外で様々な実績を誇る弊社を就職先に選びました。
 小規模建築の現場で作業主任として、工程ごとの予算を考えたり、スケジュールを組んだりしています。材料や職人さんを手配するために多い時には、一つの工事で数十社に連絡することも。現場では、写真を撮ったり、職人さんと打ち合わせをしたりする時間が多いです。僕らの仕事は、職人さんなくして出来ません。作業しやすい環境を整え、円滑なコミュニケーションを取ることが一番大事ですね。
 入社2年目くらいでコンクリートの注文を任されたものの、車1台分余らせて廃棄した苦い経験があります。非常に落ち込みましたが、若い時から多くのことを経験、挑戦させてくれる会社なので鍛えられ、やりがいも大きいです。将来的には地図にも載るような誰でも知っている建築物を手掛けたいですね。“自慢したがり”の父親の遺伝でしょうか(苦笑)。

建築石見工務グループ 作業主任
淺原 一哉さん(28)

資格がないとできない仕事なので、入社3年目に2級建築士を取得。今は休日や帰宅後に勉強して1級を目指しています。よほど忙しい時期じゃない限り、試験前には仕事を休ませてもらえるのでとってもありがたいです。

建設中の江津市新庁舎。隣接する江津警察署や公営団地なども同社が手掛けており、建物を通して地域のインフラを支えている。仕事の成果が目に見える形で残るのも、建設工事の魅力の一つだ。

ダイナミックさが魅力の土木事業

 専門学校在学時、求人の中で一番規模が大きい会社だったので「いろんな仕事ができそう」と思って入社しました。入社2年目から、現場で工程管理や安全管理を行う現場代理人に。山を削る、のり面を形成するなど、工程によって業者が変わるのですが、施工段取りを間違えると前後の業者に迷惑をかける上、コストや時間もかかってしまいます。自分より年齢も経験も上のベテラン作業員の方達に指示を出したり、監督したりする立場ですが、現実には教えて頂くことの方が多いですね(苦笑)。作業員さんとのコミュニケーションは非常に大切。皆さん気さくに話しかけてくれるので助かっています。
 土木の魅力は何といってもダイナミックさです。木々が生い茂る山を切り拓いて、ゼロから道路やトンネルなどの構造物を生み出すスケール感はたまりません。工場などで同じ製品を作り続けるのと違い、一つとして同じ現場や仕事はありません。常に新しいことに挑戦できるのが、土木の醍醐味ですね。楽な仕事ではありませんが、完成した道路を走る時は最高に気持ち良いです。今年、ずっと目指していた1級土木施工管理技士の資格を取得しました。

土木部 技術推進室 作業主任
錦織 敦司さん(27)

学校で習うことは計算ごとのようなものがメイン。実際に現場でどういう動きをしていくのかは、本当に一つ一つが経験しないと分からないですね。考えて実行して、失敗―を山のように繰り返して、少しは成長できたかな。

山を切り拓いて道路やトンネルを造り上げていく土木工事は、ダイナミックそのもの。近年は、ドローンを使った測量などICTの導入も進み、作業の安全性や精度も格段に向上している。

チームで仕上げる安全で快適な道路

 道路の上を人や乗り物が安全に使えるよう、アスファルトや砂利などを敷き詰めて固めるのが、舗装の仕事。同社初の女性技術者で、二度の育児休暇を経て現場に戻った幸治さんは、「工事最後の完成形が舗装。きれいに仕上がると気持ちいい」。どの道路も同じように見えるが、交通量や自然環境などで手順や手法も微妙に変える。経験と知識がなせる業だ。「わずかなミスで見た目や性能が悪くなるのです」と井上さん。施工数の少ないコンクリート舗装や環状交差点などでは、通常以上に注意が求められるという。そんな舗装工事の最大の敵は、熱だ。敷設中のアスファルトの温度は140度近く。敷き詰めるローラーからも熱風が噴き出すため、「真夏は地獄ですね」と苦笑いする中島さん。「砂と石の混ざり合いが段階を踏んで道になる。その達成感はひとしおです」と続ける。舗装工事は舗設、転圧などの作業を同時に行うため、通常8~10人程度のチームで行う。「みんなで協力して一つの現場を創り上げていく。一人じゃないから頑張れるし、達成感もより大きいんです」。きりっとした表情の幸治さんが、同僚2人の顔を見て笑顔になった。

(右から)中島昭児さん(47)、幸治恵里さん(44)、井上孝治さん(36)。4歳と6歳の息子の母でもある幸治さんは、入社以来舗装一筋。現場でも頼りがいのある存在だ。

高熱のアスファルトを敷き均しながら、平坦になるよう丁寧に転圧していく舗装工事。チームワークとスピードが欠かせない。施工例が少ないロータリー交差点などでは、普段より多めの人数で対応する。

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今井産業 株式会社
業種
総合建設業
事業
内容
各種建設(土木・建築・舗装・一般住宅)工事、アスファルト合材製造、宅地建物取引、不動産賃貸、美術館運営、健康食品販売など
創 業 昭和3(1928)年
代表者 代表取締役 今井 久師
社員数 276名(男性249名 女性27名)
〒699-4298
島根県江津市桜江町川戸472-1
TEL /0855-92-1321
浜田支店 邑智支店 松江支店
大田営業所 広島支店 四国営業所
東京支店
〔今井産業グループ〕
祥洋建設株式会社
今井商事株式会社
不動産システム株式会社
株式会社祥福
山陰エステート株式会社
株式会社住創
有限会社日海電設
アイズーモ株式会社

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