株式会社 エスジーズ

“すごい技術者集団”がまちをつくり、未来をつくる

“すごい技術者集団”がまちをつくり、未来をつくる(株式会社 エスジーズ)

新本社、新社名とともに新たなスタートを切る

 創業45年の節目に「環境が変わる、自分が変わる、そして会社が変わる」というスローガンのもと、新本社社屋・新社名とともに新たな一歩を踏み出した《株式会社エスジーズ》。同社は総合建設会社《美保テクノス株式会社》のグループ企業であり、鳥取を代表する総合建設コンサルタントだ。1976年に《株式会社サンイン技術士センター》として誕生し、1980年に《サンイン技術コンサルタント株式会社》に社名を変更。変化する時代に対応すべく、新たに名付けられた《エスジーズ》という社名は「S=サンイン・すごい・スペシャリスト、G=技術・グローバル、‘s=集団」を意味し、長年親しまれた社名を残しつつ、山陰を拠点にグローバルに活躍する技術者集団を目指している。

 同社は総合建設コンサルタントとして、土木の測量や設計、インフラ点検、地質調査、環境調査など多方面に展開するが、注目すべきは最新の機器・設備を備えた高い技術力だ。測量や設計ではICTチームを組織して3次元BIM/CIMなど建設DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組み、西日本の民間企業で初めて水陸両方の地形を計測できるグリーンレーザースキャナーを導入。ICTを活用した建設業界向けのi-Construction(アイ・コンストラクション)コンサルタントとして、県外のゼネコンや大手建設コンサルタントの依頼を受け、全国の河川改修や災害復旧現場、港湾・海岸整備で活躍している。

 環境調査では、生態系調査や生活環境影響調査などを行い、自社で分析機器を保有。地質調査においても独自の土質試験室を持つ。「3階建ての新社屋には、1階は地盤や土質に関わる試験室を6室、3階は環境調査の試験室を14室設け、各フロアにそれぞれのチームを集約させました。地質と環境は私の代から本格的に取り組み始めた分野であり、新社屋はその集大成です」と話すのは2003年から代表取締役社長を務め、会社を導いてきた大野木昭夫氏だ。もともと同社の主業務は公共事業の測量と設計で、環境調査や土質試験は小規模なものだった。しかし公共事業の大幅な削減により状況は一変した。当時、美保テクノスの経営陣にいた大野木社長が同社の再生を一任され、改革を断行。大型風力発電所開発の測量、調査、設計を手がけたことを契機に、環境分野の可能性を感じて伸ばしていった。「高度な設備と分析ができる技術者の存在はわが社の強み。今後も成長していく市場であり、これからは県外にも進出していきます」と力強く語る。

人間力が技術力を生かす

 大野木社長が就任以来、力を入れてきたのが人材の育成だ。「技術を生かすのは人間力です。一人ひとりの力が会社のブランドになり、それぞれの向上心や熱意が会社を動かします。社員一人ひとりが大きな力なのです」と理念を語り、建設関連の研修のほかマナー研修など、さまざまに取り入れている。さらに社名変更と新社屋建設では社員自身による企業ブランディングを実施。委員会を組織して、社名、コーポレートカラー、コーポレートスローガンはすべて社員たちが考えた。「スローガンに『つくろう わたしたちの技術で あなたのまちを』を掲げ、コーポレートカラーの群青は信頼、赤は情熱、緑は調和を意味しています。働く環境や社名の変化は、会社の理念や想いを社員に落とし込むチャンスととらえ、全社員に社名変更の研修を行いました」と、社員に意識付けをして変化を促している。

大野木昭夫代表取締役社長。背景の作品は大山町の画家・朝倉弘平氏がコーポレートカラーを取り入れ、山陰の自然をモチーフに描いた

地質を調べ、地域を守る

 新社屋建設にあたり、地盤調査チームのボーリング調査が行われた。松本賢太郎さんはそのチームの一員。自然災害から地域を守りたいと大学で地質学を学び、2017年に入社。現在はボーリング調査をして液状化や地盤沈下の可能性などを分析している。「液状化の検討など、夢だった防災に携わる仕事ができていると実感します」と充実した表情だ。

 調査現場は毎回異なり、文献などで地質を下調べしても、調査結果は予想に反することも多い。「毎回、思わぬ種類の土が出てきたり、予想したものが出てこなかったりと、見極めが難しいのですが、そこがおもしろいところ」と醍醐味を語る。調査では、人類誕生以前の太古の時代までさかのぼり、土地の成り立ちや火山活動などを上司の協力も得ながら調べていく。目下の目標は地質調査技士資格の取得。部署内の資格支援担当者のサポートや研修などを受けながら、努力を重ねている。

地盤や土壌汚染を調査する

地盤調査チームの松本賢太郎さんと、土質試験チームが働く1階は、高度な機器がそろい、現場や試験室で得たデータを収集、整理する。「大学よりも設備が充実しています」と松本さん。調査結果によって、構造物の強度などの設計が決められる。

地元の自然を守りたい

 希少野生動物の調査は、エスジーズの特色のひとつだ。環境調査チームで働く坂本大騎さんは大学の海洋学部で海洋生物などを研究し、地元の鳥取で自然保護にかかわる仕事をしたいと2019年に入社した。チームには魚が専門の坂本さんをはじめ、爬虫類や虫、植物などを専門とする仲間たちがいる。「皆さん本当に優しくて、生き物に対して同じ想いを持って仕事に取り組んでいます」とチームを語る。生物調査は河川の改修工事などの前に行われ、オオサンショウウオや希少種のミナミアカヒレタビラなどを保護し、工事区外に放流している。「種の保全や環境を守っている点で、とてもやりがいを感じる仕事。河川から生き物がいなくなっても人間に直接影響しないかもしれませんが、巡り巡って自分たちに返ってくるという考え方が大切です」と坂本さん。今後は環境調査チームが取り組む騒音調査や振動調査などの資格取得を目指しつつ、プライベートでミナミアカヒレタビラの調査に取り組みたいと熱意を燃やす。

自然や生活環境を守るために

坂本大騎さんが所属する環境調査チームや、環境分析チームが働く3階は試験室を14室整備する。日野川水系はオオサンショウウオやミナミアカヒレタビラの生息地として知られ、工事の前に川の中に入って調査をし、保護する。

ベトナムから熱い意欲でチャレンジ

 エスジーズの各部署には、高い技術力を持ったスペシャリストたちが集まっているが、ベトナム人のファン ズォン ヴォン ヴーさんは日本の設計技術を学ぶために、高度人材として採用された。ヴーさんは大学で橋梁やトンネル建設を学び、現地の企業に就職。高い設計技術を持つ日本企業がベトナムに次々と進出するのを見て、日本で語学と技術を身に付けたいと鳥取県内の語学学校に留学し、2020年に入社。インフラチームで橋梁の定期点検や補修設計の仕事に携わる。「会社の人も、米子の人もとても優しくて住みやすいです。日本語以外のことで生活に困ったことはなくて、長く働きたいです」と満面の笑顔のヴーさん。持ち前の明るさと向上心で仕事でもプライベートでもさまざまなことに挑戦したいと、まずは日本語の資格を取得し、その先に難関の技術士の資格取得を目指している。「問題を読むだけで試験時間が終わるかもしれませんが、チャレンジしてみます!」とやる気に満ち溢れている。

広々としたフロアで、チームで連携!

土質と環境以外のチームは、広々とした2階のワンフロアに集約されている。ファン ズォン ヴォン ヴーさんも2階のインフラチームで働く。仕切りがないので、部署やチームを超えてコミュニケーションをとりやすく、お互いに協力して作業を進める。

新しい地域づくりを目指す

 地域の自然環境保全やインフラ開発などに深く関わる同社では、10年以上に亘りボランティア活動にも取り組む。地域の身近な環境を整備・改善するグラウンドワーク活動として毎月1回、会社周辺の清掃活動のほか、皆生海岸や水鳥公園などの清掃活動を行う。また住民、企業、行政の3者が力を合わせ環境改善に取り組むNPO法人《エコパートナーとっとり》の理事長を大野木代表が務め、米子市の《とっとり自然環境館》に技術提供している。「社名変更にあたり、あえて『コンサルタント』を付けませんでした。建設コンサルタントの枠を超えた地域づくりができる会社を目指していきます」と大野木代表は新しい未来の創造を誓う。

新しい環境で変化を起こす

大野木社長が就任してから社員数が倍増し、旧社屋は手狭で会議室も不足していた。新本社社屋には各階に会議室を備え、3階には150人収容の大会議室も設け、研修などにも用いられる。ユニフォームも刷新し、背中には新しいロゴマークがあしらわれている。

最先端設備がそろう試験室・分析室

新社屋に合わせて試験室と分析室の機器を一新。大学や研究所並みの高度な設備が整う。1階は三軸・圧密土質試験室や地盤に関する試験室が6室あり、3階には生物室や分析室などの試験室が14室も整備されている。

水中地形の計測が行えるUAV搭載型グリーンレーザー。水を含む広範囲な地形を短時間かつ安全に3次元化することができる。

道路、河川、海上の基準点測量、水準測量、縦横断測量、深浅測量、宅地造成太陽光発電、バイオマス発電などの幅広い分野の測量や、道路や橋をはじめ上下水道、公園緑地、砂防、造成などの設計で多くの実績を持つ。写真は左が佐陀川大型スリットダム(地質調査・測量・設計)で、右が南部バイパス(測量・道路設計)。

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株式会社 エスジーズ
業種
専門技術サービス業
事業
内容
建設コンサルタント、測量業、地質調査業、補償コンサルタント、計量証明事業(濃度、騒音振動)、土壌汚染指定調査機関、作業環境測定機関、一般建設業、介護事業
創 業 昭和51(1976)年5月12日
代表者 代表取締役社長 大野木 昭夫
社員数 135名(男95名 女40名)
  (パート・アルバイト含む)
〒683-0031
鳥取県米子市東山町8番地1
TEL/0859-32-3308
鳥取支店
倉吉営業所
境港営業所
松江営業所
〔グループ企業(美勇会)〕
美保テクノス(株)/(株)TMS/(株)リンクス/(株)ミテック/美保エステート(株)/(株)ニチラス/(株)スペック/白鳥ケアサービス(株)/メディカサポート(株)/(株)米子クックパートナー/(株)島根テクニカ/大山電気(株)/(株)大山生コン

求める人材像

明るく元気で素直で新しい事を吸収できる方

チャレンジ精神があり何事にも前向きに挑戦できる方

様々な方とのコミュニケーションが取れる方

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